探してみると、どくだみの代表的な薬効成分のクエルシトリンに関するものが多くありました。一方、デカノイルアセトアルデヒドに関してはあまり見つかりませんでした。
どくだみはアジアを中心に繁殖してるので、あまり世界的ではないのかもしれないです。
Biosci. Biotechnol. Biochem, 69(2), 280-286, 2005
Structural and Functional Characterization of Polyphenols Isolated from Acerola (Malpighia emarginata DC.)FritTakayuki HANAMURA, Toshihiko HAGIWARA, and Hirokazu KAWAGISHI
この結果からするとクエルシトリンは血管の塞栓などを防ぐ役割をもっていることが推察されます。
Free Radic Res. 2000 Nov;33(5):667-76
Quercetin 3-O-beta-glucoside is better absorbed than other quercetin forms and is not present in rat plasma.
Morand C, Manach C, Crespy V, Remesy C.
ラットでのクエルセチンの吸収特性への配糖の影響を調べた。4つのグループのラットに、20mgクエルセチン等量のquercetin、 quercetin3-O-β-glucoside(イソクエルシトリン)、quercetin3-O-β-rhamnoside(クエルシトリン)、 quercetin3-O-β-rhamnosyl-(1→6)-glucoside(ルチン)を添加したエサをそれぞれ与え、加水分解した血清中の代謝産物を同定した。血清の代謝産物濃度はグループごとに大きく異なり、イソクエルシトリンが次のエサまでの間、もっとも高いレベルが保たれていた。また、イソクエルシトリンのグループの血清中にはglucosideが存在せず、小腸での吸収前かその間に加水分解されていることが推測された。
Biosci Biotechnol Biochem. 2004 Sep;68(9):1984-7.
Tyrosinase inhibitor isolated from the leaves of Zanthoxylum piperitum.Jeong CH, Shim KH.
Biol Pharm Bull. 1999 Jul;22(7):749-51.
Metabolism of quercitrin by human intestinal bacteria and its relation to some biological activities.Kim DH, Kim SY, Park SY, Han MJ.
また、人間の腸内に住み、ケルセチンを3,4-dihydroxyphenylacetic acidに変換する細菌についての論文は次に紹介しています。しかし、この菌はクエルシトリンなどのケルセチン配糖体を変換できないようです。クエルシトリンをケルセチンに分解する酵素はクエルシトリナーゼ(quercitrinase)といって、Aspergillus flavus というコウジカビの仲間(アフラトキシンで有名)で報告されています。
Zentralbl Veterinarmed B. 1997 Aug;44(6):365-70
Treatment of bovine mastitis with houttuynin sodium bisulphate.
Hu SH, Du AF.
ドクダミ亜硫酸ナトリウム(Houttuynian sodium bisulphate:HSB)、αヒドロキシカプリルエチルスルホン酸はどくだみと亜硫酸ナトリウムとの主な反応産物である。
急性乳房炎のウシを2つのグループに分け、ひとつは80mg のHSB を炎症した乳腺に注入するグループ(HSB)、もうひとつはペニシリンG 800,000 IUと1gのストレプトマイシンを注入するグループ(PS)として治験を行った。それらの処理を炎症のサインが消えて牛乳がでてくるまで続けた。2つのグループの治癒率は、臨床的にも微生物的にも違いがなかったが、PSグループの牛から処理後48時間以内に取られた牛乳には乳酸球菌に対する生育阻害が認められたのに、処理後12時間以内にとられたHSBのグループの牛乳中では生育阻害の程度が穏やかだった。
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